バーンスリーってどんな楽器?
バーンスリーは、一本の竹からつくる笛です。横にかまえて、片方の端の近くにある穴に息を吹きかけます。その声はやわらかく、息まじりで、あたたかい。葉っぱのあいだを吹く風のような音です。
筒と、いくつかの穴と、あなたの息
バーンスリーにはキーも動く部品もありません。片方の端はふさがっています。その近くに吹き口の穴、その先に指の穴があります。たいてい6つ、ときには7つです。
吹き口に息を吹きかけると、息がふちで分かれて、筒の中の空気がふるえはじめます。そのふるえが音です。穴を全部ふさぐと、ふるえる空気は長くなり、音は低くなります。指を1本ずつはなすと空気が短くなり、音がのぼっていきます。
同じ指のまま少し速く吹くと、笛は1オクターブ上にとびます。あなたの息も、楽器の一部なのです。
大きさとキー
バーンスリーにはいろいろな長さがあります。長いものは低くゆったりと、短いものは高く明るく鳴ります。それぞれ、自分の「家」にあたる音、つまりキーの名前でよばれます。
長くて低いバーンスリーは、子どもの腕より長いこともあります。小さな手には、穴と穴が近い、短くて高い笛のほうが楽です。
長い歴史
インドでは、ずっと昔から竹の笛が吹かれてきました。笛は古い物語や美術にも登場します。神さまのクリシュナは、よく笛を吹く姿でえがかれ、その笛は多くの歌や絵にあらわれます。
何百年ものあいだ、バーンスリーはおもに民衆の楽器で、牛飼いや村の人びとが吹いていました。20世紀に、パンナラール・ゴーシュ(1911–1960)がこの笛をクラシックの演奏会の舞台にのせました。より長く、より深い声の笛を吹き、いくつかのラーガのために7つ目の穴を加えた人だといわれています。それからバーンスリーは、北インド古典音楽(ヒンドゥスターニー音楽)の声のひとつになり、映画音楽や民謡などでも活やくしています。
南インドでは、近い親せきのヴェーヌという笛が、南インド古典音楽(カルナータカ音楽)を奏でます。
子どものよい友だちになるわけ
バーンスリーは、ゆっくりすることを教えてくれます。どんなメロディーの前にも、まず長い音がひとつ。それを見つけるには、自分の息に耳をすませることになります。その静かで落ちついた時間がいちばん好き、という子どもはたくさんいます。



